ストレスの根本原因と対策とは

食事の摂り方には、「こ食」と「共食」というものがあります。

 

こ食とは孤独に食べたり子どもだけで食べたり、或いは濃い食べ物ばかりを食べたりといいうように、マイナスな意味で使われることが多い言葉です。

 

一方で共食とは、共にみんなでご飯を食べようという意味を持ち、最近になって特にそのメリットが注目されるようになりました。

 

共食のメリットとは

ではそのメリットとは何なのか、まず一番に挙げられるのがストレス対策です。

 

人は様々な要因からストレスを抱えますが、実は大半のストレスの原因は人間関係にあると言われています。

 

人は勉強でも仕事でも必ず誰かと繋がっており、決して良い縁にばかり恵まれるわけではありません。

 

そして何かのきっかけで得たストレスは少しずつ積み重なっていき、どこかで発散させなければ肉体的にも精神的にも悪影響を及ぼすのです。

 

そんなとき、他の人と共食をすることが打開策になるかもしれません。

 

ただでさえ人間関係で疲れている中で食事をするなんて、そう思う人もきっといるでしょう。

 

もちろん嫌に感じている相手と食べようなど、そう言っているわけではないのです。

 

家族や友人、仕事仲間など、気心の知れた人と食事をすることがメリットの本質となります。

 

そして気心の知れた人と食事をするとどうなるのか、まず他愛もない話でコミュニケーションを取ることでリフレッシュの機会を得られます。

 

人間関係に疲れて仲の良い人とも距離を空けてしまうと、相談や愚痴を言える相手もいなくなってしまうでしょう。

 

食事は本能を満たす行動でもありますから、意外と本音が出やすく気が付くと話を聞いてもらえていたということは珍しくありません。

 

単純にご飯の感想を言い合ったり、料理を取り分けることもコミュニケーションになります。例えばまだ関係性が深くなく付き合いも浅い相手だったりすると、そこから会話が広がり一気に仲が良くなる期待が持てます。

 

誰かと食べるとそのときのメニューやお店も印象に残りやすいですから、また行きたいな食べたいなと思うことも増えるでしょう。

 

食事そのものを改めて楽しいと、そう感じるきっかけになるはずです。

 

食事をしていると他の人の食べるペースが気になることがありますが、そうすると自然と相手に合わせようとしたりマナーへの気遣いが身に付きます。

 

つまりは相手への思いやりと気配りが、知らない間に育まれていくのです。

 

このときに育んだことは他の場面でも必ず役立ちますので、結果的に共食で人間関係の円滑化も図れるようになります。

 

孤食はラクなようで実は・・・

また孤独に食べるこ食では、自分のことばかりを考えてしまいがちです。

 

例えばその日あった嫌なことを夕食で思い出したり、その後に控えている嫌なことを朝食で考えたり、誰しもが経験していてもおかしくありません。

 

これではストレスは溜まるばかりで、せっかく美味しいはずのご飯を食べても何の気晴らしにもならないのです。

 

気を紛らわせるという観点からも、共食が与えるメリットは非常に大きいと判るでしょう。

 

以上のことから、ストレス対策には共食という価値観が現代で浸透しつつあります。

 

食事以外でも買い物や趣味など、とにかく誰かと過ごすことで得られるメリットは数々です。

 

人間関係に疲れても人間関係を避けて通らない、この考えを持ってさえいれば自ずと共食を行う場面も増えてくるかもしれません。

 

実際に、食べている最中に人の目があるのは大切です。

 

1人で食べていると食べ方もどんどんと汚くなり、楽をしようとして栄養のバランスが無茶苦茶になる人が大勢います。

 

新しい味や好みに出会うことも、恐らくはほぼないでしょう。

 

孤独な方が楽という意見も間違ってはいないでしょうが、孤独でいることで別のストレスを抱える可能性も考慮しておくと安心です。

 

現在の日本では、食育に対する考え方が不足していると言われています。

 

平気で食べ物を残す人、好き嫌いが激しい人、これらの人も昔より増えているデータが残っているのです。

 

共食をすればその改善も試みられ、紛れもなくメリットしかありません。

 

人間関係には困っていないようでも、是非その価値に注目してみてください。

 

ストレスの根本的対策は共食

改めてにはなりますが、ストレス対策には共食です。

 

人間関係の悩みは別の人間関係で解消する、その場所こそが他でもない食事の席となります。

 

ここから更に範囲を広げ、一緒に料理をしたり美味しいお店を探したりしてもいいでしょう。

 

食べることに関係した繋がりを大事にしていれば、自ずと自分の中にあるストレスが軽減されていきます。

 

余裕のあるときには、苦手に感じている人を敢えて誘うのも一案かもしれません。

 

そこで意外な一面を見られたり、今まで知らなかった相手の素性が見えてくることで、印象が変わるチャンスもあります。

 

ストレスの原因になる人の中には、避けて通れる人とそうでない人がいます。

 

もし自分の近くにいる嫌な人が避けて通れない人だった場合には、思い切って食事に誘ってみることも検討してみましょう。

 

何かが変わる、そのきっかけになるかもしれません。